話し吐き出し泣き出しそれでたしかに新しい日がはじまる
本当はシンプルなもの。原因はみんながみんな誰かよりも良い思いをしたいことにある。誰もあいつには負けたくないし、誰も見知らぬ誰かより劣っていたくはない。それは複雑怪奇なものでなく、とてもシンプルなもの。それならどんな言葉も五本の指で数えられる。シンプルだと知っていられることは幸せなことだ。目前の壁を見て、隈なく調べて抜け穴を探さなくて済む。壁を見れば壁のないところまで歩くだけだし、乗り越えられないなら体をぶつけるだけだもの。どうしようもない。それは僕だって分かってる。君だって分かってる。本当に分かってる。そんなにモノワカリが悪いわけでもなし。君が男なら女にもてたいだけだし、女にもてないことを諦めているだけだし、自分をうまく表現できないでいるだけだ。君が女なら、男にもてたいないだけだし、男にもてないことを諦めているだけだし、自分をうまく表現できないでいるだけだ。残りの時間、人生の機微について大いに語りたまえ。
明日もはじまる明日にとって僕は小指でひねられるほど微かな存在だから、酒を飲んで、タバコを吸って、眠る。明日はとてもシンプルだ。